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採用情報

INTRODUCTION
島根県立矢上高等学校では、「自分たちの働き方を自分たちでよくしていく や・か・み すこやか プロジェクト」を始動させ、働き方改革の「主体化」を意図して取り組んでいます。中でも令和2年度から配置された「業務アシスタント」の積極的活用は高い効果がありました。学校全体の業務改善に繋がった取り組みを、駒川校長先生にうかがいました。

Q1「業務アシスタント」とはどういう方ですか

高校の教員は、授業やその準備、生徒の指導、学校行事といった業務以外に、文書作成や資料整理、会計管理など学校に関わるさまざまなことに時間を費やしています。当校も同様で、授業の合間や勤務時間後などにそれらの作業を行うこともあり、負担が大きい状況でした。そこで、教員が本来の業務に専念し、 より生徒と向き合う時間を確保し、きめ細やかな対応ができるよう、環境を整えることを目的として配置されたのが「業務アシスタント」。一般企業での庶務のようなポジションと言えるでしょう。令和2年度から地元の方を採用。令和4年現在、職員室に1名、進路指導室に1名配置し、多様な業務に従事してもらっています。

Q2具体的にどのような業務をしてもらっていますか

職員室の業務は、各種会議の資料・授業のプリント・保護者向けのプリントの印刷と仕分け、郵便物の整理、学校評価やPTA総会の出欠などのアンケートの集計、会計(学級・生徒会・進路・学年会計)管理、各種データの入力、保健室の調査対応などです。採用初年度には、技能労務職員と協力し職員室のオフィスクリーンを実施。新しい棚を設け、資料や文書があふれたエリアを整理し、探しやすく使いやすい環境に整備してもらいました。進路指導室では入試や就職に関する業務も。各大学・専門学校などから届く資料、企業からの求人票などを仕分けし、生徒がいつでも手に取れるよう整理・管理してもらっています。コロナ禍では校内・寄宿舎の消毒作業もプラスされました。

Q3導入してどのような手応えがありましたか

事務作業の負担が軽減されました。特に会計管理は学期ごとに監査が入ることもあり、作業に慎重を要するため時間もかかり非常に煩雑でした。そういったものを業務アシスタントに担当してもらうことで、教員が生徒と関わる時間が増加。「顔を合わせてじっくり話せる」「進路面談や、推薦対策の面接・小論文・文書作成などの指導がより充実したものになった」という声を聞いています。学習指導や受験・就職相談はもちろんですが、心のケアも教員の大切な仕事。当校は寮生が約100人おり、親元を離れて生活するため精神的なサポートが必要になることも。教員が生徒に向き合い多角的に支えられる環境は、保護者の信頼と安心につながっていると思います。

Q4業務アシスタントの他にもサポートしてくれる方がいらっしゃるそうですね

いくつかの部活に「部活動指導員」「地域指導者」に入ってもらっています。専門的な指導ができる方たちで、技術面で信頼が高いのがメリット。部活動指導員は遠征や試合の引率もお願いでき、教員の負担が軽減できました。また「学習指導員」には小テストの採点、結果のデータ入力、個別の質問対応などを担当してもらっています。「保健支援スタッフ」は養護教諭と連携しながら保健室で生徒の話を聞いたり、寮と校内の消毒も。寄宿舎には「外部舎監」を配置。かつては教員が月に2〜3回泊まり込んでいましたが、現在は月に1回程度に。寮生の見守りだけでなく、清掃や修繕、草刈りといった環境整備も進めていただいています。

Q5今後の課題と取り組みを教えてください

職員会議の資料の電子化、アンケートの Google Chromeへの移行など、デジタル化が少しずつ進んでいます。業務がペーパーレス化することによって業務アシスタントさんの作業量が減るため、今後は開いた時間でより幅広い分野の業務支援をお願いしようと考えています。それによって教員の時間の使い方の自由度もさらに上がるでしょう。また、令和4年現在は6つの部で活躍していただいている部活動指導員・地域指導者を増員し、さまざまな分野の部活動に広げたいです。外部舎監もさらに増やそうと考えています。目指すのは外部舎監への完全移行。教員が泊まらなくても生徒の生活や心身の健康面を支えられる体制づくりも、同時進行していければと思います。

業務アシスタントさんコメント

印刷、資料整理、会計などを担当しています。先生方は皆さん気さくで、「ありがとう」「助かります」と声をかけてもらえるとやりがいを感じます。私たちがサポートすることで快適に仕事をしてもらえるといいなと思っています。森岡奈桜さん(職員室)

模試の準備や取りまとめ、県内外から届く求人情報の整理・入力など、進路指導室の業務は幅広いです。先生方が授業をしながらプラスアルファの庶務をするのは本当に大変。しっかり頼ってもらえるよう、業務に取り組んでいます。藤田円子さん(進路指導室)

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