しまねの先生ナビ 島根県教員採用情報サイト

採用情報

INTRODUCTION
安来市立十神小学校では、講師を招いた「働き方改革校内研修会」を契機に、業務の効率化と校内体制の見直しを図りました。先輩教員とICT化を進めたことで、日々の学習や業務、プライベートにどのような影響があったのか、北川先生に伺いました。

Q1業務の効率化で北川先生が
一番に力を入れたことは何ですか

担任のクラスで宿題の出し方を工夫しています。「課題」とし、毎日出すのではなく、範囲と提出日だけ決め、各自で計画を立てて取り組んでもらっています。子どもたちは毎朝登校するとタブレットを立ち上げ、 GoogleChromebookにその日の自分のToDoを入力して学校での学習や課題を進めます。課題の内容やテストの予定などはGoogle Slidesにアップ。子どもは計画が立てやすく、保護者もGoogle Classroomからチェックできるので家庭への伝達漏れを予防できます。これらは効率化が主目的ではなく、子どもの能動性や自己管理力を磨くために始めた取り組みです。結果として毎日の宿題チェックの時間が減り、他の業務や子どもとコミュニケーションを深める時間を確保できるようになりました。

Q2北川先生ご自身の業務の進め方や、
プライベートに変化はありましたか

より効率の良い働き方を考え、優先順位を決めて取捨選択しながら行動するようになりました。子どもと対面で話す時間が増えただけでなく、休日・平日ともにプライベートの時間をしっかり確保できるように。余裕を持って暮らせています。学校全体で進めているICT化によっても、業務の進め方が変わってきていると感じます。例えば、職員朝礼を週1回にし連絡事項はChromebookで共有。どこにいても手が空いた時にチェックや書き込みができます。職員会議の資料もデジタル化し印刷の手間がなくなりました。また、教材や学年だよりなどを Chromebookでアーカイブ化。多数の参考事例が共有でき制作の負担が軽減されました。小さな積み重ねがゆとりにつながっていると思います。

Q3ICT化が進み、他の先生方の意識の変化はありましたか

大きく意識が変わったかは分かりませんが、メディア担当の先生や管理職の先生を中心に、働き方について頻繁に意見が交わされています。年2回外部講師を招き、「働き方改革校内研修会」も実施。そこで得たノウハウをベースに業務改善をしていこうという流れができ、デジタルに強い先生を中心にしたICT活用など多様な取り組みが行われています。最初にお話しした「課題」や Chromebook を使った学習計画は、全クラスで導入しているわけではありません。毎日宿題を出したりアナログで管理する方がやりやすい場合もあり、担任の采配でクラスごとに適した方法が選ばれています。各人がベストな方法を模索しながら、必要に応じてノウハウを共有していきたいと考えています。

Q4学級だよりにも Google Classroomを活用されているそうですね。保護者の反応はいかがですか

現在は従来の紙学級だよりと、保護者用の Google Classroom・Google Slidesの両方で情報発信をしている状況です。 Google のシステムでは学級や授業、行事などの様子を画像・動画で配信し「モノクロの学級だよりと違いカラーで鮮明に見られる」と好評。また、子どもたちが自ら画像を撮影し投稿できるWEBサイトがあり、図画工作や書道の作品を公開しています。 Google Classroom から保護者も見られるようにしており、「制作物を通じてクラスの様子や成長が感じられる」「コロナ禍で親が学校に足を運びにくい時期も作品を見られた」と好意的な意見が寄せられています。日々アップロードする画像やコメントは紙の学級だよりにも流用。教師の執筆・編集時間の削減につながっています。

Q5今後の課題と取り組みを教えてください

私はまだ経験が浅くわからないことが多いのですが、他の先生方がキャリアや知識を元にサポートしてくださるので、スムーズに効率よく業務が行えています。残業をする日も少ない方だと思います。その一方で、職歴が長く経験豊かな先生や、年長の管理職の先生方が忙しくなっている様子も。今後はメディア担当の先生やICT化に意欲的な先生方と協力し、情報やノウハウの共有を進め、業務改善につながる策を取り入れていきたいです。最新のデジタル技術にベテランの先生方の知恵を融合させ、助け合ってベストな方法を見つけたいですね。子どもたちのためにも、教員という職業を明るく活気のあるものにしていければと思います。

このほかの事例はこちら