先生の仕事 Interview02

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隠岐の島町立西郷中学校
教諭
隠岐の島町立
西郷中学校教諭
山根大輝先生
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仕事内容

 私は隠岐の島町出身。最初の赴任地は西ノ島、その後ふるさとの母校で教壇に立つことになりました。現在は3年生のクラス担任と2・3年生の理科を担当しています。卒業を控える3年生の担任なので進路相談も行っています。ほとんどの生徒が地元の隠岐に進学しますが、中にはスポーツの強豪校など本土の学校へ進む生徒もいます。
 男子バスケットボール部の顧問でもありますが、私自身は競技経験がありません。部員に教えられながら一緒に成長しているところです。チームが育ってきたので、今後は島外での練習試合などで経験を積めればと考えています。

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01

QUESTION中学校の教員を目指した
理由を教えてください。

 学生時代に関わった先生に憧れたからです。中学時代、人間関係で悩んだ時期がありました。そんな時、多くの先生に支えてもらい、私は救われました。例えば、教室に入りたくない時は、特別支援学級の部屋や校長室に登校させてもらうなど柔軟な対応をしてもらったことが印象に残っています。先生の方々に、毎日のこまめな連絡や家庭訪問などをしてもらうにつれて私の人生観、価値観もどんどん変わり、「こんなにも人の人生に関われる魅力的な仕事は教員しかない」と思い、この道を目指しました。

 小中学校の頃の悩みごとは、大人になって振り返ると「大したことではなかったな」と思えることも多いですが、その年代だからこその心の痛みは経験者として理解できます。生きていくのに必要な力を養う対話をしつつ、寄り添いの姿勢を大切にしたいと考えています。

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02

QUESTION教員になって印象に残っている
できごとは
ありますか。

 特定の大きなできごとではなく日々感じていることですが、生徒と関わる中で〝成長〟を間近に実感できることです。特に学園祭、体育祭、合唱コンクールといった学校行事は心の成長の機会。本気で取り組み、クラスメイト同士で互いに関わり合い、少しずつ変化していく様子は教員として嬉しく、やりがいを感じます。

 毎年春に開催される全隠岐陸上競技大会では、選手はもちろん、選手以外の生徒は応援練習に一生懸命取り組みます。秋には隠岐諸島をあげて学生や社会人などさまざまな人が参加する「全隠岐駅伝競走大会」があります。選手に選ばれた生徒たちは、夏休みから時間をかけて練習。3年生になると、部活が終わってスポーツをする機会がなくなったりしますが、「それでも走りたい」と頑張る選手がほとんど。苦難を乗り越えて走る姿に心打たれます。学校の仲間たちが「がんばっちょーね」と声をかけたり、当日応援する様子もすごくいいんですよ。私自身、陸上経験者ということもありますが、スポーツを通じて、実際に体を動かす生徒もそうでない生徒も成長できるのは素敵なことだと思います。

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03

QUESTIONしまねの教員になって
良かったことを
教えてください。

 自然が豊かで、周囲の人が温かく、生徒も明るく、毎日が楽しいです。
 隠岐はユネスコの世界ジオパークに認定されています。本物の自然に触れて学ぶ機会を作れるので、理科教師としても魅力的だと感じます。また、野外で思い切り遊ぶ子どもが多く、SNSやネット動画の中にはない楽しさを享受しているのもとてもいいですね。
 西郷中学校では地域の仕事について学ぶ「ふるさと教育」を実施。さまざまな体験・学習をし、地域の方々と関わる機会がたくさんあります。Uターン・Iターンの促進や地域活性化プロジェクトなどに生徒が協力することも。役場の方や企業の方が積極的に授業に参加してくださったり、生徒へアドバイスをいただくなど、地域をあげて支えていただいています。こういった温かさが島根の良さだと感じています。

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TIME SCHEDULEとある1日のスケジュール

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7:50出勤

8:15~8:30職員朝礼

8:30~8:40学級朝礼

8:50~9:401校時(授業準備)

9:50~10:402校時(理科)

10:50~11:403校時(授業準備・生活ノートのチェック)

11:50~12:404校時(理科)

12:40~13:50給食・昼休憩

13:50~14:405校時(理科)

14:50~15:406校時(理科)

15:45~15:55清掃

16:05~16:15学級終礼

16:20~16:40夕方読書

16:45~部活動

18:30~19:00退勤